開催結果報告
- kiripro2021 『里で暮らすDay2』梅澤 2022.1.16 -
開催日:2024年11月21日(木)
(ドローン撮影・熊谷浩伸氏)
『里で暮らす』梅澤の二日目は森づくり。町の天然記念物になっている巨樹イヌグス周辺を中心に、森の水の動きや空気の流れを整える環境改善を学ぶ体験。講師は環境改善活動に取り組む山崎尊史さんと『川と暮らす』でレクチャーしていただいた後藤めぐみさん。長く放置されて固くなってしまった針葉樹の森の土をやわらかくすることからはじめました。それは森に「菌」を増やすこと。土を10センチほど掘り、広葉樹の葉や枝をさし、そこに雨水を染み込ませ「菌」の増殖を計る。水や空気の動きを「コントロール」し、土中へ染み込むポイントをつくりだす。水の「浸透」と「蒸散」は森の大切な呼吸そのもの。その動きによって菌の住み家が増えていく。土中の様々な種類の「菌」を増やし、土を柔らかくする菌の仕事を手助けしていく。スコップひとつから進められる環境改善。家の庭も畑も森もからだの中も皆同じこの仕組みだとわかるととっても楽しい。見えないものが見えてくる、そんな体験でした。
午後はこの梅澤の森での日照間伐が進む前に、これからの森を支えていく大切な木(将来木)を各自が好きに選び、その木の周りに「菌のダム」をつくりました。ここでは今後杉の間伐と同時に広葉樹も育てていきます。森との関わりが生まれ、それぞれが暮らしの中の「自分事」として、この森と同様に「周りへの観察」が生まれていくことを願っています。
山主の方も、「いつでも自由に森に 入ってきてください」とお言葉をいただきました。
Photo by Shinnosuke Suzuki